世界中で大きな問題となっている薬剤耐性菌をめぐり、「自分の治療が優先なのか、社会全体の利益を優先するのか」というジレンマに関する研究結果が発表された。

【映像】“抗生剤使用のジレンマ”で起こる問題(イラストあり)

 薬剤耐性菌問題とは、抗生剤を使用することで、菌の中に薬に対して耐性を持つものが生まれ、こうした薬が効かない菌が流行・重症化を引き起こすというもの。米・ワシントン大学を中心とした調査によると、2019年時点での死者は127万人、関連死も含めると495万人にのぼると推計されている。